こんにちは。
入院生活は、とかく不便なものです。
年齢が若い方だと、ご自身が我慢して合わせて下さることが多いのですが、ご長寿さんだとそれが逆転することもあるのです。
たとえば、こんな感じ。
1階の玄関から、新聞を取ってきてくれ(*’▽’)
毎朝、必ずそうおっしゃるのです。
その方は、3階病棟に入院している90歳のおじいちゃん患者でした。
ここはどこかと聞くと、「病院だろ」と答えます。病院名まで、ばっちり正解です。
でも次の瞬間、また
1階の玄関から、早く新聞を取ってきてくれよ( ゚Д゚)
会話が成立しますし、はっきりと認知症の症状があるわけでもないのです。
でも、地理感覚だけが妙です。
病室と自宅がつながっていて、それに違和感がないのです。
不思議ですね。夢の中の話のようです。
その方はひとり暮らしに戻れず、介護施設に入居されました。
朝の新聞はどうなったかしら、と今でもときどき思い出します。
外は桜だ
年に何度か入院してきて、そのたびに同じことを言う患者さんもいました。
外で桜が咲いてるから(*^▽^*)
冬でも、夏でも、秋でもです。
だから外に行きたいとか、窓を開けてとか、特に何もありません。
ただ、「桜が咲いているよ」とスタッフに教えてくれるのです。
※注:だいたいいつも咲いていません。
小柄なちょこんとしたおばあちゃん患者でしたが、この方はもうだいぶ前に亡くなりました。
桜がお好きなのか、何か理由があるのか、思い出でも(*’▽’)?と、教えてほしいと思いつつ、結局は聞かず仕舞いでした。
ふと思い出して、ああそういえばとお花見に行こうとしたら、今年はなかなか叶わず。
それでも、ちょっとだけ。札幌近郊の小さな公園(というか空き地です)。
桜って、近づくと甘い匂いがするんですね(#^^#)
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