職場で、最近話題になりました。
ごはんのおかず、レーズンが入っているものは、ありかナシか。
ほら、あれです。
ポテトサラダの中のレーズン、カレーをよそったバターライスの中のレーズン、マリネサラダの中のレーズン
私は全部大好きなんですが、これっていつも少数派なんですよね。
今回もそうでした。
そもそも、レーズンが好きです
王道と言えば、レーズンパン。
児童書の、もう古典でしょうか、「秘密の花園」を思い出します。
大人たちには「気むずかしや」と言われていた主人公のメアリと、「虚弱体質」のコリンが食べたぶどうパン。
お屋敷の女中だったマーサや、そのお母さんがメアリたちに振舞ってくれたものでしたね。
ひとつには濃い新鮮な牛乳がいっぱい入っていて、上にはクリームがかたまっていました。もうひとつの桶には、手作りの干しブドウの入った小型のパンが清潔な青と白のナプキンにくるんでありました--とても注意ぶかくくるんであるので、パンはまだ温かいのです。
『秘密の花園』より
フランシス・ホジソン・バーネット作・山内玲子訳(岩波少年文庫)
北海道の札幌圏には、Boston bake(ボストンベイク)というチェーン店がありまして、ここのレーズンパンがすごいのです。
ずっしりと持ち重りがするパンでして、上部にはグラニュー糖が溶けてカラメル状になってついています。
レーズンがこぼれ落ちないように、パン皮を使って包んでいるようです。
レーズン好きにはたまりません、これ。
レーズンだけでも、美味しいんです
最近はすっかり忘れていましたが、レーズンだけ食べることにもはまっていました。
ちょっと手を加えますが、例によって簡単至極、です(#^^#)
レーズンは、一つかみほど小鉢に入れます。
ブランデーがあれば、小さじ一杯ほど加えます。
洋酒好きなら、どぼっと入れても良いのでしょうけど、私は風味だけ。
それに熱湯をひたひたに加えます。
それだけ(*’▽’)
ラップをして、冷めるまで待ったら出来上がり。
ふっくら、水分たっぷりのレーズンですよ♪
ひと粒ずつでも、スプーンですくっても、その時の気分ですね。
ブラックコーヒーは定番ですが、甘くないホットココアを作れるなら、これが一番です。
熱湯といっしょに、少しだけはちみつを加えても、のどが鳴るような濃厚さでやみつきです。
レーズンバターはいかが
このふっくらレーズンをですね、バターに混ぜるのです。
本式は、生クリームを混ぜたり、ブランデーを足したり、もっと手をかけるのでしょうけども、ただのバターでも十分美味です。
作り方も、やっぱり簡単。
室温に置いて柔らかくなったバターに、水を切ったレーズンを混ぜるだけです。
泡だて器でふわふわになるまで混ぜるもイイのですが、ざっくり混ぜて、すぐ冷蔵庫に戻しても悪くないです。
固まったら、1cm角に切って、ひとつずつ大事に頂きます。
そういえば、江國香織さんもレーズンバターがお好きだそうで、エッセイにこんな風に書かれています。
さて、ゆうべ。
新そばになったばかりのお蕎麦を三種類-白いのと、青柚子を練り込んだものと、黒胡麻を練り込んだもの-、たっぷり味わったあと、いかにバター好きとはいえ、普段それを目当てにバーにでかけたことはなかった私たち三人は、手持ちの電話で方々のバーに問い合わせの電話をかけた末、レーズンバターに自信あり、とこたえた赤坂の店に、揃ってくりだしたのだった。たっぷりと厚く四角く切られた濃厚なそれは、一夜の食事の仕上げとして、無論、文句なしの一皿だった。
「泣く大人」贅沢なかたまりより、江國香織
この本を読むと、自家製でなく、プロの作ったレーズンバターを食べに行きたくなります。
もう何年も足が遠のいていますが、たまにはバーに行こうかな、なんて(#^.^#)