子犬と暮らそうと決めたとき、どこでその仔を購入するべきでしょうか。
特定の犬種を望んでいれば、血統書の有無が重要でしょうし、こだわらないという選択肢もあります。
どこで巡り合うにせよ、注意するべきポイントがあるのをご存知ですか。
子犬を買うときの選択肢
子犬と巡り合える選択肢は、一般的に次のようなものです。
- ペットショップ
- ブリーダー
- 知人
- 保護団体
ペットショップなら、様々な犬種の子犬に出会えるし、フードやトイレ用品などをついでに購入するなど、とにかく便利です。
ブリーダーは、通常は特定の犬種に限られますが、ペットショップより費用が安く、ケアの方法など懇切丁寧に教えてくれる例が多いです。
知人から譲り受けるなら、引き取ったあとも相談がしやすく、後々の交流も頻繁にあるかもしれません。
保護団体では、成犬の方が比較的多いものの、子犬がいないわけではありません。
それぞれメリットがあり、3匹目を迎え入れるときに迷いました。
そんなときに相談したのは、かかりつけの獣医さんだったのです。
子犬を譲り受ける・購入するときの注意点
獣医さんがくれたアドバイスはこうです。
- 生後56日以降か
- 直前まで過ごしていた環境
- 現時点で病気やケガはないか
この3つは確認して、納得して受け入れたほうがいい。
少し詳しくみてみましょう。
子犬の譲渡は生後56日(8週)以降
これは2019年6月に成立した改正動物愛護法によるものです。
子犬だけでなく、子猫もそうですね。
生まれたての赤ちゃんについては、売買譲渡は禁止。
生後56日(8週)までは、親や兄弟姉妹と過ごさせましょうというわけです。
これには、ちゃんと理由があります。
子犬(子猫)たちは、赤ちゃんのうちに親元から離されると、
成犬になってから「凶暴」「噛みつきグセ」「精神的に不安定」の傾向が強い。
これが近年の研究でわかってきたのです。
赤ちゃんのうちに、親や兄弟姉妹と触れ合って、
- 噛んだら、相手は嫌がる
- 噛まれたら、痛い
- 威嚇したら、相手も怒る
そんなあれこれを学んでいるんですね(これを「社会化」と言います)。
その期間が概ね「生後56日(8週)」なのです。
※日本犬への例外規定などもあります
つまり、生後2か月までは親元で過ごしていたかどうか。
これが重要なのです。
どんな環境で過ごしていたか
ねえ?
獣医さんは言います。
犬はあなたと住むんでしょ?
あなたが暮らしている家と、同じような「環境」で育った犬がいいよ
灼熱の炎天下や、マイナス気温に真冬でも、トタン屋根ですき間風ビュービューの犬舎。
排泄物にまみれたケージ。
こういう環境が論外なのは、想像がつきます。
もうひとつチェックするべきは、
飼い主と住む場所と近い環境で、生まれたかどうか。
南国で暮らすなら、南国生まれの犬。
北海道で暮らすなら、雪国で生まれた犬。
完全に室内飼いなら、家庭で生まれて育った犬。
絶対ではないけれど、環境は合わせた方が
犬も楽だと思うよ。
と、獣医さんは言っていました。
病気やケガはないか
明らかに進行中で、症状のひどい病気やケガは、治療が終了してから引き取りましょう。
でも、「生まれつきの障がい(骨の先天異常など)」や「繰り返す慢性疾患(皮膚病など)」ではどうでしょう。
これらは、早く発見することで悪化を防ぎ、少しの注意で、日常生活に支障ない場合もよくあります。
犬だって生き物ですから、今日は元気でも、明日は体調を崩すってこともあるのです。
絶対に五体満足・健康優良児じゃないと!
なんて思わないで、多少の体調不良も個性だと思ってあげてね
獣医さんのこの言葉も、ときどき思い出します。
子犬に「会って」決める
獣医さんが一番強調したアドバイスは、これです。
必ず犬に会ってみて、インスピレーションを感じた仔にすること
一回だけの出会いじゃなくて、何回も会いたくなる仔ね?
現在では禁止されましたが(2019年改正動物愛護法)、以前はインターネット通販で、子犬が売買されていました。
画像や動画を見て、かわいいと思ったら、クリックひとつで買える。
この簡単さが、
思ったのと違った・・・と
捨て犬の増加につながった要因のひとつとされています。
自分自身で振り返ってもそうですが、
犬を飼いたいなら、
実際に会うことが本当におすすめです。
言葉にすると何だか陳腐ですが、
犬も、感情がある
犬にも、いろいろ事情がある
これは、会うとことで本当に鮮やかに感じられるようになりました。
犬と出会える場所はいくつもあるけれど
いかがでしたか?
ペットショップで犬を買うべきでない
ブリーダーが一番良心的だ
そんな意見がある一方で、
ブリーダーだって、パピーミルのような劣悪な業者もいる
そんな話も聞きます。
犬と暮らす者として、関心を持つべき話題ですが、
だからと言って、私がすぐに何か手を打てるわけではないです。
となると出来ることは、
良質な環境で育った犬を
自分の目で見て、探すことです。
でも、専門家じゃないから、わからないこともたくさん。
どうしよう!
そんなときに獣医さんが教えてくれたのが、今回紹介した助言だったのです。
もし、犬の多頭飼いにご興味があるなら、こちらもぜひ。
ウチのクロ・茶々・ぼたんの話です。