ひとり暮らしで犬を多頭飼いするとき、まず心配なのは、日中のお留守番です。
飼い主が仕事に行けば、家は無人。
犬たちだけの時間です。
それも、けっこうな長時間です。
私の場合は、繁忙期だと勤務時間が15時間近くなったこともあります。
もっとも現在では転職したので、通常の不在時間は9時間前後でしょうか。
「おひとりさま」と犬たちで暮らす以上は、長時間のお留守番は避けられません。
では、犬たちだけで過ごすには、どんな居場所が良いのでしょうか。
今回は、私自身が工夫していることをご紹介します。
お留守番の長さに合わせた居場所

お留守番とひとことで言っても、短いものから10時間超えまでイロイロです。
我が家の犬たちが子犬の頃から、様々に試行錯誤をしましたが、
犬自身が自分の気分で選べる
これが重要でした。
それをふまえて活用しているのは、こちらです。
- クレートやケージ
- サークル
- リビングルーム(放し飼い)
順番にみてみましょう。
クレートやケージ
使い方
クレートは、基本的には犬1匹用。
ケージは、数匹が一緒に過ごせたり、トイレトレーを設置できる広さもあります。
入り口を閉めて、クレート・ケージ内だけで過ごす場合は、短時間のお留守番に向いています。
やはり狭くて、犬は全然動けませんからね。
せいぜいお昼寝をするしかないでしょう。
我が家の犬たちは、文句を言わないものの、ちょっと辛そうに見えまして、クレート・ケージだけで過ごすお留守番は、早々に卒業しました。
ただ、不安を感じたときなど、犬は狭いところに避難する習性があります。
いつでも逃げ込める安全地帯としての役割もあります。

なので、放し飼いをしている現在でも、我が家ではケージも部屋の隅に設置しています。
出入り口は開放していますから、犬たちの気分で、出たり入ったりしているようです。
注意すること
クレートを使用するときは、設置場所に注意が必要です。
クレートには、暑さ・寒さを遮断するほどの性能はありません。
しかも狭い空間なので、犬が態勢を変えたり、居場所をずらすなど、体温調整をすることは難しいです。
また窓や玄関ドアの近くなど、騒がしい場所も避けた方が無難です。
鼻だけでなく、聴覚もするどい犬ですから、音の刺激にも敏感です。
賑やかすぎる場所では(しかも飼い主も不在の留守番中)、気持ちが休まるヒマがないのです。
サークル
使い方
ケージよりももっと広く、トイレや寝床をきっちり分けて設置することができます。
リビングルームの一角をサークルで区切り、犬専用スペースとする例も多いでしょう。
私と犬たちの暮らしも、以前住んでいた貸家では、このサークルスタイルでした。
ただ、やっぱり狭いのです。
犬たちは少し歩いたり、ウーンと身体を伸ばすことはできますが、駆けっこはできません。
特に3匹いっしょとなると、小型犬とはいえ、大きめのサークル(3畳)でも狭く感じました。
ひとり暮らしで、お留守番も長い時間になります。
毎日お散歩に出かけたとしても、犬としての運動量は、足りないかも・・・。

そこで引っ越した先では、放し飼いにすることに決めたのです。
現在サークルは、トイレスペースを区切るために使っています。
注意すること
なお、サークルを使用する場合は、こんな工夫が必要です。
- 犬が飛び越えられない高さにする
- サークルの近くに引っ張り込めるようなモノを置かない
- 壁とサークルを密着させない
サークルの高さが低いと、犬が脱走できます。
最悪なのは、脱走を試みて失敗し、宙ぶらりんになったり、身体の一部がひっかかってしまうことです。
その状態で長時間の放置となれば(何しろお留守番中です)、命だって危ないでしょう。
またサークルのすぐ近くに布モノや紙・書類、フードなどを置いたままにすると、犬がサークル内に引っ張り込んで、おもちゃにします。
そして、犬の鼻先が届く位置に壁があると、引っかいたり、歯で掘ってしまいます。
これは私も経験済みで、貸家を退去するときに弁償しました。
フリー(室内で放し飼い)

やり方
家全体、フロア全体で放し飼いにするご家庭もありますが、一般的なのは「リビングでフリー」でしょう。
我が家も、リビングダイニング(キッチン含む)で、放し飼いをしています。
これは、お留守番中もそのままです。
犬たちは、体調や気分に合わせて、好きなところで過ごせるわけです。
ちなみにリビングの隅にはクレートを置き、一角をサークルで仕切って、トイレスペースとしています。
犬たちは部屋中を走り回っているときもあるし、2匹がぎゅうぎゅうになってクレート内で寝ているときもあります。
注意すること
室内で放し飼いするとき、一番心配なのは、
犬が異食をすること
です。
- 家具をかじって破片を飲み込む
- ラグやクッションの切れはしや中綿を飲み込む
- 電気コードをかじる
- 植木を食べる
例を上げれば、キリがありません。
ということは、犬に食べさせたくないものは、最初から片付けておく。
必要なモノは最小限に、無駄なものは置かない。
これが、飼い主に必要とされます。
家族がいれば、彼らの協力も必要ですが、これはなかなか難易度が高い。
室内に犬を放し飼いするのは、「おひとりさま」こそ一番の近道かもしれませんね。
ひとり暮らしは、犬を放し飼いしやすい

私自身は、実は犬を放し飼いしたくて、現在の自宅に引っ越ししました。
小さいけれど戸建てで、1階はリビングダイニング(キッチン)のみ。
そこで3匹の犬たちを、お留守番中も放し飼いにしています。
危険なものを片付けたり、粗相をした場合の処理が大変など、飼い主側の手間はかかります。
でもそれ以上に、
犬が自由に過ごせること
これに価値があると考えています。
もし、犬の多頭飼いにご興味があるなら、こちらもぜひ。
ウチのクロ・茶々・ぼたんの話です。