犬たちがケンカしたら、どうすればいい?
犬の多頭飼いの不安要素として、よく挙がってくる話題ですよね。
ウチも3匹の犬と暮らし始めて、もう5年以上。
何度となく、ヒヤリとした瞬間はありました。
そこで今回は、多頭飼いでの犬のケンカについて、対処法をまとめました。
これはかかりつけの獣医さんに相談しつつ、我が家で実際にやっている方法です。
犬たちがケンカを始めたら

基本的にはほっとく
そもそもですが、人間の飼い主から見ると、犬たちが「ケンカしているのか」「遊んでいるのか」見極めはけっこう難しいです。
ケンカに見えても、実際には遊んでいることも多いのが現実です。
まずは、見守りつつほっとくのが第一の選択肢です。
ちなみに犬たちの遊びは、なかなかハードです。
- うなる
- 甘噛みする
- ひっかく
- ひっくり返す
- 馬乗りになる
- 全力でぶつかってくる
我が家では、耳に噛みついて引っ張ったり、体当たりされてひっくり返ったり、アクションシーンのようです。
でも、ケガをすることはほとんどありません。
(本気のケンカもありましたが、それは過去の話)。
犬同士で、ちゃんとチカラ加減をしているというわけです。
ケンカは両成敗
あ、これはヤバいかも!
そう思って、ケンカを始めた二匹を引き離したり、声をかけたとします。
飼い主に注意を向けた二匹に対し、私がすることを一つだけ。
双方をほめる
(ケンカをやめたこと、飼い主に注意を向けたこと、アイコンタクトできたこと)
ケンカそのものは、両成敗です。
人間からすると、どっちが先に仕掛けたとか、どっちが好戦的だったとか、たいてい判断できます。
でも、それを犬たちと共有する方法がありません。
どちらかを叱ったところで、その理由を犬は理解できないのです。
なので、
飼い主の声かけに反応した
その一点について、ほめるしかないわけです。
本気のケンカを始めたら?

ほとんどはじゃれたり、遊んでいるだけですが、時には本気のケンカに発展します。
我が家の犬たちでも、すごく大きなケンカが1回、軽いけがをしたのが数回ありました。
引き離すときの目安
遊んでいるのか、ケンカなのか、引き離すかどうかの判断はこうです。
- 甲高い声で、「キャン」と泣いても止めない
- 明らかにケガしている
犬が「ワンワン」「ギャンギャン」「ガウワウ」ではなく、甲高い悲鳴のように「キャンっ」と泣くときは、要注意です。
強い痛みを感じた可能性が高いのです。
また、飼い主の目で見てわかるくらい、はっきりケガをしているときもアウト。
直ちに、犬たちを引き離しにかかります。
犬たちを引き離す方法
絶対に噛まれないように!
人間の飼い主が犬のケンカを仲介する場合、最も優先することは、噛まれないことです。
興奮状態の犬は、うっかり噛みついてしまう可能性があります。
犬の頑丈な顎で、思いっきり噛まれたら・・・
人間は骨折することだってあるのです。
なお、犬がヒトを噛めば、咬傷事故として保健所に届け出が必要になります。
飼い犬に噛まれたとしても、それは同じ。
飼い主のケガが重大であれば、その犬は殺処分される可能性もゼロではないのです。
飼い主は手袋を装着
犬を引き離す前に、まずは手袋を装着しましょう。
ニットより、牛皮や豚皮など、丈夫な素材のものがベストです。
万が一噛まれても、ケガを防止するのが目的ですが、手袋のおかげで飼い主が行動的になれることもメリットなのです。
大きな音を出す
大きな鍋を叩く、おもちゃのラッパを吹く、iPhoneのサイレンを鳴らす・・・
方法は何でもいいので、とにかく大きな音を出します。
うまくいけば、犬たちがびっくりしてケンカをやめます。
この方法は、子犬よりも成犬になりかけの時期の方が有効でした(我が家の場合)。
水をかける
シャワーの蛇口を伸ばす、ホースを使う、洗面器に水を入れてぶっかける・・・
犬を驚かせて、ケンカをやめさせるのが目的ですから、ちょっとしか水がかからなくてもOKです。
大きな音を出すよりも効果はあるのですが、後始末が大変です。
ちなみに私自身は、一回しかやったことありません。
犬たちを引き離した後

ケンカの直後
引き離した直後は、ケンカ両成敗。
どちらも叱りません。
飼い主の行動に反応してケンカをやめたことに対して、ご褒美をあげます。
そしてケガをしていれば、手当は迅速に行うだけです。
それからしばらくの間
大きなケンカの後は、しばらくは注意が必要です。
ケンカした犬同士が近寄ったとき、
- 目を見開く・歯をむき出す
- 唸り声をあげる
- 不穏な雰囲気を出す
こんな威嚇行動があれば、飼い主の手で「さりげなく」引き離していました。
その間は、ごはんも別の場所で食べさせていたものです。
これが長いときで数か月。
でも徐々に表情が緩み、威嚇行動はなくなり、最終的には仲良くなったのです。
犬の多頭飼いとケンカはセット

よほど運が良くない限り、犬の多頭飼いでは、ケンカは起こります。
これはもう仕方がないです。
犬のケンカが絶対イヤなら、多頭飼いするんでない。
こう、獣医さんに言われたものです。
確かに犬たちのケンカは、対応するのも大変だし、飼い主として精神的に辛い状況です。
でも、それ以上に、多頭飼いは楽しい時間も多いです。
飼い主側が賢く立ち回ったり、対策を立てて、多頭飼いでの犬たちのケンカを乗り越えていきたいものですね。
もし、犬の多頭飼いにご興味があるなら、こちらもぜひ。
ウチのクロ・茶々・ぼたんの話です。